海外FXは最大無制限のレバレッジの利用ができ、追証が発生しないゼロカットシステムが採用されていることから多くのFXトレーダーに利用されています。
海外FXで大きな利益を上げたい方は多いのではないでしょうか?海外FXで利益をあげるためにはどの通貨ペアを使うかが重要になります。
そこで今回は海外FXでおすすめの通貨ペアである「メキシコペソ」について紹介をします。
わかりやすく説明をするので参考にしてください。
ペソの強さ
高金利通貨として、日本人の投資家にも人気が高いメキシコペソの値動きをまとめました。
過去5年間の値動きになります。
こちらのチャートを見ると、ここ数年メキシコペソは大きく上昇しています。
しかし、長期で見ると、メキシコペソは長らく低迷を続けていました。
こちらは長期のチャートになります。
長期間低迷を続けていたのがわかりますが、いくつかのポイントで大きく下落しているのがわかります。
2016年にアメリカの大統領にトランプ氏が就任!過去最安値を更新
2016年、アメリカの大統領にトランプ氏が就任したことにより、当時の過去最安値である1メキシコペソ= 4.87円をつけました。
理由は様々ですが、大きな理由は原油価格の下落とメキシコに対して厳しい政策を取るであろうと予測されていたトランプ氏が大統領に就任したことです。
また、メキシコは非常に資源が豊富なため、資源価格に為替レートも影響される傾向にあります。
当時の原油価格のチャートを載せておきました。
このように、2015年から2016年にかけて原油価格が大きく下落しているのがわかります。
これに合わせるようにメキシコペソも大きく下落をしました。
さらにメキシコに対して厳しい政策を取るであろうトランプ氏がアメリカの大統領に就任したことが追い打ちをかけました。
なぜなら、アメリカはメキシコにとって1番の貿易相手国だからです。
メキシコの輸出全体の約8割を占め、輸入に関しても約45%がアメリカからになります。
最大の貿易相手国であるアメリカが厳しい政策を取ると、経済が大きく下落してしまうのではないかと予測され、メキシコペソは下落したのです。
当時トランプ氏は以下のことを繰り返し発言していました。
- メキシコとの国境に壁を立てる
- 壁の建設費はメキシコに払わせる
このような発言があったため、メキシコペソは大きく下落したと思われます。
2020年、コロナショックにより暴落!過去最安値を更新!
皆さんご存知だと思いますが、メキシコペソもコロナショックの影響を大きく受けました。
2020年4月6日には4.216円の史上安値をつけたのです。
しかし、コロナの影響に関しては、日本もアメリカも大きな影響を受けており、当時、日経平均株価は22,000円台から16,000円台、NYダウについても27,000ドル台から19,000ドル台まで1ヵ月で大きく下落をしました。
また、メキシコペソについては、高金利で買われている側面が非常に強いため、金利が低くなるとどうしても下落する傾向にあります。
当時は多くの国が金融緩和を行っており、メキシコも、2020年1月時点には7.25%あった政策金利をわずか数ヶ月で4.25%まで引き下げています。
大きく金利を引き下げたことも、メキシコペソが暴落した大きな要因です。
コロナショックの後、メキシコペソは大きく上昇!
コロナショックの真っ只中に過去最安値を記録しましたが、その後大きくメキシコペソは回復しています。
主な理由は2つです。
- ウクライナとロシアの衝突により原油価格が上昇
- 政策金利が11.25%まで上昇
2022年に勃発したウクライナとロシアの衝突により原油価格が大きく上昇しました。
結果として資源国であるメキシコの通貨であるメキシコペソも上昇したのです。
また、4%まで引き下げた政策金利も、2024年1月時点で11.25%まで戻しました。
高金利通貨としての投資妙味が大きくなったため、多くの投資家の資金を集めたのでしょう。
人口動態
メキシコは北アメリカで最も人口の多い国で、多様な民族グループからなる国です。
メキシコの2023年の人口は1.3億人に達しており、大きな都市圏と比較的人口の少ない地域が存在しています。
65歳以上の人口割合を日本と比べてみました。
2020年 | 2030年 | 2050年 | |
メキシコ | 7.60% | 10.20% | 17.00% |
日本 | 28.40% | 30.90% | 37.70% |
続いてメキシコの労働人口をまとめました。
労働力人口も上昇しており、今後の成長が期待できます。
ちなみに労働力人口とは、満15歳以上の人口のうち、就業者と完全失業者(就業はしていないが、就職活動をしている失業 者)、つまり、15 歳以上で働いている人と働きたい人の合計です。
日本は労働力人口が年々減っており、しかも高齢化が急速に進んでいることから、今後の経済成長に懸念が持たれています。
一方、メキシコに関しては、高齢化に関しても、日本より圧倒的に低く、労働力人口も緩やかではありますが、増えていることから今後の大きな発展が期待できるのではないでしょうか。
また、メキシコの人口構成ですが、メキシコは多様な民族グループから構成されています。
主要な民族は以下の通りです。
- メスティーソ(ヨーロッパ人と先住民の混血)、先住民
- ヨーロッパ系
- アフリカ系
多様な民族グループがいるのも、メキシコの人口構成の大きな特徴です。
またメキシコでは都市部への人口の流入が続いており、都市化が進展しています。
メキシコシティは国内最大かつ最も人口の多い都市です。
ただし、治安やインフラが決して整っているわけではなく、今後こちらの整備も大きな課題になるでしょう
インフレ率
メキシコのインフレ率の推移です。
コロナショックの時に、メキシコは各国同様、大きく政策金利を引き下げました。
その副作用が出てインフレが急激に進みましたが、最近になって落ち着きを取り戻しています。
インフレが落ち着いてくると、政策金利を引き下げる傾向にありますが、過去のメキシコのインフレ率から見ると、決して低すぎる水準ではありません。
メキシコの国内事情だけ見ると、インフレがこの水準で収まってくれば、大きく政策金利を引き下げる可能性は高いとはいえませんが、メキシコはアメリカの金融政策に同調する傾向にあります。
政策金利
メキシコの政策金利の推移です。
コロナショックの影響で大きく政策金利を引き上げましたが、先ほど説明した通り、メキシコのインフレはかなり落ち着いてきています。
とはいってもインフレ率が低すぎる水準といったわけではないので、メキシコ国内の状況だけ見ると、政策金利を引き下げる可能性は低いといえるかもしれません。
しかし、メキシコは過去、アメリカの金融政策に同調する傾向があり、2024年、アメリカは金利を引き下げると多くのエコノミストに予測されています。
アメリカの政策金利が引き下げになると、メキシコも同調して予想外に早いタイミングで金利の引き下げがあるかもしれません。
しかし、各国対比メキシコの金利は高いため、大きくメキシコペソが下落する可能性は低いのではないでしょうか。
政治の状況
メキシコは大統領制の共和制国家で、大統領が国家の最高指導者です。
議会は連邦議会として知られ、上院と下院から構成されています。
主要な政党にはPRI(制度革命党)、PAN(国民行動党)、そしてMORENA(国民再生運動)などがあり、政治はこれらの党派の間で影響を受けています。
また、治安や腐敗への対応、社会的不平等の解消などが政府の取り組む課題となっています。
いまだに政治の汚職が多く、国民の多くは信頼していません。
決して政治の状況については良いとはいえないでしょう。
強い産業
メキシコの強い産業は自動車産業です。
多くの国際的な自動車メーカーがメキシコに製造工場を持ち、車両および自動車部品の生産が盛んです。
他にも電子機器や航空機部品の製造、製薬、観光業も重要な産業として挙げられます。
これらの分野がメキシコの経済において大きな役割を果たしています。
また、資源も豊富なため、今後の成長に大きな期待がかかります。
アメリカと地続きであるメリット
アメリカと地続きであるメリットは、やはり貿易がしやすいことでしょう。
現に輸出に関しては80%、輸入に関しても45%がアメリカを占めており、アメリカと地続きであるメリットは非常に大きいです。
また、アメリカにおいて非常に需要の強い自動車産業に強みがあるのも、自動車産業が強いメキシコにとってアメリカと地続きである大きなメリットです。
投資対象として魅力的なポイントまとめ
メキシコペソの投資対象としての魅力的なポイントは主に3つあります。
- 長期的な成長が期待できる
- 高い金利を受け取れる
- 短い期間でも大きな値動きがある
メキシコペソに投資をする魅力的なポイントについて紹介します。
長期的な成長が期待できる
メキシコは、人口が増え続けており、労働力人口も増えています。
また、経済の伸びしろが先進国に比べて高く、今後、大きな成長が見込まれている国です。
もちろん短期で見ると、政治情勢が不安定であったり、治安が悪いなど不安な点はたくさんあります。
しかし、長期的な目線で見れば、大きな成長が期待できる国であることは、投資をする上で大きなポイントになるでしょう。
高い金利を受け取れる
メキシコペソは、日本円や米ドル、ユーロなどに比べて圧倒的に金利が高いです。
その分、受け取れる金利も高くなります。
長期で保有すれば、たくさんの金利収入を受け取れるのも、メキシコに投資をする大きなメリットになるでしょう。
短い期間でも大きな値動きがある
メキシコペソは、短い期間でも大きな値動きがあります。
なぜなら、日本円や米ドル、ユーロなどに比べて圧倒的に流動性が低いからです。
少ない取引量でも大きな値動きをする傾向にあることから、短期間で大きな利益を狙えるかもしれません。
短い期間でも大きな利益が狙える可能性があるのも、メキシコペソの投資妙味であるといえるのではないでしょうか。
投資対象としてのリスク
メキシコには様々な投資妙味がありますが、リスクもあります。主なリスクは3つです。
- 短期間に大きな損失になる可能性がある
- ロスカットに引っ掛かりやすい
- 地政学リスクが高い
メキシコへの投資のリスクについて説明をします。
短期間に大きな損失になる可能性がある
メキシコペソは流動性が低いことから、短期間でも大きな値動きがあります。
また突発的な値動きも多く、場合によっては短期間でも大きな損失になる可能性があります。
先進国への投資以上に資金管理をしっかり行って、投資をしないと思わぬ損失につながってしまう可能性があるのはリスクでしょう。
ロスカットに引っ掛かりやすい
FX会社の中には、スワップポイント狙いでメキシコペソの投資をおすすめしている業者があります。
確かにメキシコペソは、先進国の通貨に比べて高いスワップポイントが受け取れます。
ただし、その分は、値動きが荒く、一瞬にしてロスカットになってしまう可能性があるのはリスクです。
いくら高いスワップポイントであっても、ロスカットに引っかかってしまうと、大抵の場合、大きなマイナスになるはずです。
今まで積み上げてきたスワップポイントを一瞬にして吹き飛ばす可能性があるロスカットになりやすいのもメキシコの投資のリスクです。
地政学リスクが高い
メキシコは、政治が先進国のように安定していません。
また、治安やインフラ面についてもまだまだ不十分なところが多いです。
地政学リスクが高いのは、株価や為替が急落する可能性が高いということです。
その分、大きな成長が見込まれるため、ある程度のリスクは仕方ありません。
しかし、先進国のように地政学リスクが低いわけではないのもメキシコに投資をする際の注意するポイントです。
まとめ
今回は海外FXでおすすめの「メキシコペソ」について説明をしました。メキシコペソはマイナー通貨ではありますが金利が高く魅力的な通貨です。
ぜひ今回の記事を参考にメキシコペソへの投資を検討してみてはいかがでしょうか?