FXで勝つためには、環境認識をしっかり行うことが必要です
環境認識とは、トレードポイントの設定の前に現在の価格やトレードの方向性などをつかんでおくことです。
環境認識をしっかり行わなければトレンドを読めないため、FXで勝つことができません。
トレンドの読み方にはたくさんの方法がありますが、今回は以下、4つの方法から環境認識を行う方法について紹介します。
- アリゲーター・インジケーター
- pivot HL
- DMI
環境認識を行うためのそれぞれの方法についてわかりやすく説明をします。実践的な内容になりますのですべてのトレーダーに役に立つはずなので参考にしてください。
アリゲーター・インジケーター
アリゲーター・インジケーターは、ビル・ウィリアムズ(Bill Williams)というトレーダーが考案したテクニカル分析ツールです。
ビル・ウィリアムズは、トレンド、モメンタム、フラクタル、チャオスなどのテクニカル指標を開発し、トレードの分野で知られています。
アリゲーター・インジケーターは、3つの移動平均線(Jaw, Teeth, Lips)を組み合わせたテクニカル分析ツールです。
市場のトレンドを分析するために使用されます。
移動平均線は、それぞれ5、8、13期間のシフトを持ち、それぞれジョウ、ティース、リップと呼ばれるのが一般的です。
アリゲーター・インジケーターは、相場がトレンド状態にあるときに有効で、特定の方向に動いているかどうかを確認できます。
たとえば、上向きトレンドの場合は、ジョウが一番上に位置し、ティースがジョウより下、リップが一番下に位置します。
一方、下降トレンドの場合は、これらの位置が逆になります。
アリゲーター・インジケーターは、移動平均線を組み合わせたトレンドフォロー型のテクニカル分析ツールです。
移動平均線は、市場のトレンドを把握するのに適した指標であり、アリゲーター・インジケーターは、3つの移動平均線を組み合わせることで、トレンドの強さや方向性を分析することができます。
アリゲーター・インジケーターの3つの移動平均線の詳しい内容をまとめました。
- Jaw(ジョウ):13期間の単純移動平均線(SMA)を5期間シフトしたもの
- Teeth(ティース):8期間のSMAを5期間シフトしたもの
- Lips(リップ):5期間のSMAを5期間シフトしたもの
これらの移動平均線は、それぞれの期間における平均価格を計算しているため、市場のボラティリティや動きに応じて変化します。
アリゲーター・インジケーターは、これらの移動平均線が相互に交差するポイントを基に、市場のトレンドや反転の可能性を分析することが可能です。
3本の移動平均線が縮まり、ある一定の幅を超えたところで急速に拡大する「アリゲーターの口を開く」動きを表現していることから、この名前が付いたといわれています。
アリゲーター・インジケーターは、トレンドの転換点やサポート・レジスタンスライン、エントリーポイントなどを分析するのに役立ちますが、単独で使用するよりも、他のテクニカル分析ツールやファンダメンタル分析と組み合わせて使用することが一般的です。
アリゲーター・インジケーターは様々なテクニカル指標と相性が良いですが、特にボリンジャーバンドと相性が良いといわれています。
ボリンジャーバンド(Bollinger Bands)は、価格変動の幅を可視化するためのテクニカル指標の一つです。この指標は、ジョン・ボリンジャー(John Bollinger)によって考案されました。
ボリンジャーバンドとは、移動平均線の上下に標準偏差を加えることで、価格変動の範囲を表します。通常、中心線には20期間の移動平均線を使用し、上部バンドは中心線に2倍の標準偏差を加え、下部バンドは中心線から2倍の標準偏差を引いた値を使用します。
バンドが収縮している場合は、相場が落ち着き、価格変動の幅が狭くなっていることを示します。
バンドが拡張している場合は、相場が不安定であることを示し、価格変動の幅が広がっていることを示します。
バンドを超えた価格変動は、一時的な反発が起きる可能性が高いことを示します。
- 上部バンドを上抜けた場合は、トレンドが上昇傾向にある
- 下部バンドを下抜けた場合は、トレンドが下降傾向にある
ボリンジャーバンドは、トレンドの転換やレンジ相場の変化などを探るために利用されます。また、トレンドの逆張り戦略にも使用されることがあります。
このボリンジャーバンドとアリゲーター・インジケーターを組み合わせて利用すれば、トレンドを読む精度が高まります。
なぜなら、アリゲーター・インジケーターはトレンドを読むツールでボリンジャーバンドはトレンドの転換などを読むツールだからです。
ボリンジャーバンドを使ってトレンドはどこまで続くかを予測すれば、必然的にトレンドを読むアリゲーター・インジケーターと相性が良いのがわかります。
また、アリゲーター・インジケーターは、バイナリーオプションやショートタームトレードなど、短期的なトレードにも適しています。
ただし、市場が急激に変動する場合には、移動平均線が遅れて反応することがあります。
そのため、アリゲーター・インジケーターを使用する際には、他のテクニカル分析ツールやファンダメンタル分析と組み合わせて、判断を行うことが重要です。
多くのトレーダーによって利用されており、MT4とMT5などのプラットフォームには、このツールが標準で提供されています。
視覚的にもわかりやすいアリゲーター・インジケーターを活用することによって環境認識をスムーズに行うことができるはずです。
Pivot HL
ピボットポイント(Pivot Point)は、過去の高値・安値・終値を元に計算される、サポートラインとレジスタンスラインを示すテクニカル指標です。
ピボットポイントを利用することで、トレンドの転換点やサポート・レジスタンスの範囲を把握することができます。
Pivot HLは、ピボットポイントをベースに、高値・安値から上下にいくつかのレベルを示したものです。
一般的なピボットポイントの計算方法に加え、Pivot HLには、上昇トレンドと下降トレンドで計算方法が異なるバリエーションがあります。
例えば、上昇トレンドでのPivot HLの計算方法は、以下の通りです。
- Pivot Point (PP) = (前日高値+前日安値+前日終値)÷3
- Resistance 1 (R1) = (PP x 2) – 前日安値
- Resistance 2 (R2) = PP + (前日高値 – 前日安値)
- Resistance 3 (R3) = 前日高値 + 2 x (PP – 前日安値)
- Support 1 (S1) = (PP x 2) – 前日高値
- Support 2 (S2) = PP – (前日高値 – 前日安値)
- Support 3 (S3) = 前日安値 – 2 x (前日高値 – PP)
これらの値をチャート上に描画することで、レジスタンスラインとサポートラインが得られます。
通常、レジスタンスラインは価格が上昇するときのターゲットとなり、サポートラインは価格が下落するときのターゲットとなります。
Pivot HLは、トレンドの転換点を把握するのに役立つテクニカル指標のひとつです。
なお、Pivot HLは、FXのトレードにおいて、他のテクニカル指標やファンダメンタル分析と組み合わせて利用されることが一般的です。
また、FXチャート上で自動的にPivot HLを計算して表示する機能を備えたトレーディングプラットフォームもあります。
Pivot HLは、トレンド転換点やサポート・レジスタンスの範囲を把握することができるテクニカル指標のひとつです。
この指標は、主にデイトレードやスキャルピングなど、短期的なトレードに用いられます。
Pivot HLは、通常、チャート上に自動的に描画されることが多いため、トレーダーは容易に価格レベルを確認することができます。
上昇トレンドであれば、Resistance 1(R1)は、価格が上昇し、R2、R3に到達する可能性がある水準を示します。
一方、下降トレンドであれば、Support 1(S1)は、価格が下落し、S2、S3に到達する可能性がある水準を示します。
Pivot HLは、他のテクニカル指標と組み合わせて利用することで、トレンドの転換点を把握することができます。
たとえば、RSIやMACDなどのオシレーター系指標と組み合わせることで、相場の過買い・過売り状態を把握し、Pivot HLと合わせて相場の転換点を把握することができます。
RSI(Relative Strength Index、相対力指数)は、市場の過買いと過売りの状態を測定するために使用される、テクニカル分析の指標の1つです。1978年にWilderによって開発され、広く使用されています。
RSIは、価格の上昇幅と下落幅を比較することにより、価格の相対的な強さを測定します。この指標は、0から100までの値で表されます。
通常、70以上のRSI値は過買い状態、30以下のRSI値は過売り状態を示します。また、RSIが50を超えた場合、相場は上昇トレンドにあると見なされ、50を下回った場合は下降トレンドにあると見なされます。
RSIは、以下のように利用されます。
- RSIが70を超えた場合、市場は過買い状態であり、価格の下落を予想
- RSIが30を下回った場合、市場は過売り状態であり、価格の上昇を予想
- RSIが50を超えた場合、市場は上昇トレンド
- RSIが50を下回った場合、市場は下降トレンド
RSIは、エントリーポイントやエグジットポイントを特定するために使用されることがあります。
また、価格の強弱を判断するために、他のテクニカル指標と併用されることがあります。ただし、RSIは過去のデータに基づく指標であるため、市場の予測に使用する場合は、他のファンダメンタルやテクニカル指標との総合的な分析が必要です。
MACD(Moving Average Convergence Divergence、移動平均収束拡散)は、テクニカル分析の指標の1つで、市場のトレンドを判断するために使用されます。
MACDは、短期および長期の移動平均線を使用して、価格の収束と拡散の状態を測定します。
MACDには、以下の3つのラインがあります。
- MACDライン:短期の移動平均線と長期の移動平均線の差
- シグナルライン:MACDラインの9日移動平均線
- ヒストグラム:MACDラインとシグナルラインの差
MACDは、以下のように解釈されます。
- MACDラインがシグナルラインを上抜けた場合、市場は上昇トレンドにある
- MACDラインがシグナルラインを下抜けた場合、市場は下降トレンドにある
- ヒストグラムが0を上回った場合、市場は上昇トレンドにある
- ヒストグラムが0を下回った場合、市場は下降トレンドにある
MACDは、エントリーポイントやエグジットポイントを特定するために使用されることがあります。また、他のテクニカル指標と併用されることがあります。ただし、MACDは過去のデータに基づく指標であるため、市場の予測に使用する場合は、他のファンダメンタルやテクニカル指標との総合的な分析が必要です。
なお、Pivot HLは、日足や4時間足など、長期的なチャートでも有効な指標であるため、スイングトレードにも利用されることがあります。
また、Pivot HLの計算方法にはいくつかのバリエーションがあり、それぞれのバリエーションに応じたトレード方法が存在します。トレーダーは、自分に合ったPivot HLのバリエーションを選び、トレードに活用することが重要です。
DMI
DMI(Directional Movement Index)は、ウェルズ・ワイルダー氏によって開発されたテクニカル指標の一つで、相場のトレンドとその強弱を測定することができます。
DMIは、主にADX(Average Directional Movement Index)と、+DI(Plus Directional Indicator)および-DI(Minus Directional Indicator)の3つの指標から構成されています。
+DIと-DIは、相場の上昇トレンドと下降トレンドを示し、ADXは、トレンドの強さを示します。ADXが高い場合、トレンドが強く、逆に、ADXが低い場合は、トレンドが弱いことを意味します。
具体的には、+DIは、当日の高値と前日の高値を比較して、高値が上昇している場合にプラスの値を取り、下落している場合にゼロ以下の値を取ります。
一方、-DIは、当日の安値と前日の安値を比較して、安値が下落している場合にマイナスの値を取り、上昇している場合にゼロ以上の値を取ります。
ADXは、+DIと-DIの差分を絶対値で計算し、一定期間の移動平均を取って計算されます。ADXの値が上昇すると、トレンドの強さが高くなることを意味し、逆にADXの値が低下すると、トレンドの強さが弱まることを示します。
DMIは、トレンドフォローのトレードに有効な指標であり、その他のテクニカル指標と組み合わせて利用されることがあります。また、DMIは、株式市場や商品市場などの他の市場でも利用されることがあります。
DMIの計算方法を説明しますので参考にしてください。
まず、True Range(TR)を計算します。True Rangeは、当日の高値と安値、および前日終値の差の中で最大の値を採用します。
例えば、当日の高値が1.1000、安値が1.0800、前日終値が1.0900の場合、True Rangeは1.1000-1.0800=0.0200、1.1000-1.0900=0.0100、1.0900-1.0800=0.0100のうち最大値の0.0200となります。
次に、Directional Movement(DM)を計算します。上昇トレンドの場合は、当日の高値と前日の高値の差が、前日の安値と当日の安値の差よりも大きい場合、DMは当日の高値と前日の高値の差になります。
下降トレンドの場合は、当日の安値と前日の安値の差が、前日の高値と当日の高値の差よりも大きい場合、DMは前日の安値と当日の安値の差になります。それ以外の場合は、DMはゼロとなります。
そして、+DIと-DIを計算します。+DIは、当日の+DMを、当日のTrue Rangeと移動平均期間日数分の過去のTrue Rangeの平均値と比較した相対的な値になるのです。
一方、-DIは、当日の-DMを、当日のTrue Rangeと移動平均期間日数分の過去のTrue Rangeの平均値と比較した相対的な値になります。移動平均期間日数は、一般的に14日が用いられます。
最後に、ADXを計算します。ADXは、+DIと-DIの差分を絶対値で計算したものに対して、移動平均期間日数を適用したものとなります。ADXの値は、0から100の間の値を取ります。
DMIは、一定期間の高値と安値の範囲を見て、その範囲内での相場の変化をとらえるため、ローソク足チャートなどと併用することで、トレンドの把握やエントリータイミングの判断などに役立ちます。
まとめ
今回はおすすめのテクニカル指標について紹介をしました。海外FXで利益を出すためにはさまざまなテクニカル指標を使いこなせる必要があります。今回紹介をした3つはすべて実践的なテクニカル指標になるので是非参考にしてください。
今回紹介したテクニカル指標で大きな利益を狙っていただけると幸いです。
海外FXのおすすめに関するその他ページは